防災講座①『非常時に役立つアウトドアクッキングの知恵』

9月21日、大阪狭山市立市民ふれあいの里で防災講座第1回『非常時に役立つアウトドアクッキングの知恵』が行われました。

今日の講師は公民館の街のすぐれものに登録されている引馬基之さんです。

阪神大震災、東日本大震災、そして最近では台風や集中豪雨、竜巻などの自然災害を目の当たりにし、防災の知識の必要性を強く感じている方が多いと思います。
もし、自分が実際に災害に遭ったら・・・テレビで見たり、本を読んで勉強したり、頭の中はいろんな情報や知識でいっぱいでも、経験してみないとわからないことが、たくさんあるにちがいありません。
第1回はその中でも生きていく上で必要な食事を中心に、防災食アドバイザーである引馬さんにいろいろ教えて頂きます。
P1250728_3 阪神大震災の時は、現地に行かれて3ヶ月間、自宅に帰らずに病院などで食事を作ったり、ご協力されたそうです。
実際の経験談に、参加者の皆さんも真剣に耳を傾かれていました。
災害時、避難所では冷たい食事ばかりなので、暖かい食事が喜ばれたそうです。

P1250737 ダンボールでパンを焼くオーブンを作ります。
アルミホイルを貼っていきます。
2人ひと組で1つのオーブンを作ります。

もし、アルミホイルがなければ、貼らなくても大丈夫です。

P1250739 ホイルを貼って、組み立てれば完成です。

P1250745 金串を2本刺して、その上に金網を置き、こねて発酵させたパン生地を入れたアルミ缶を乗せます。
オーブンの底に耐火煉瓦を置き、熱した木炭を置いて、扉を閉じて焼きあがるの待ちます。

P1250775 待っている間に、もう1品、ツナカレーを作ります。
材料を牛乳パックを開いて代用したマナ板で切り、ポリエチレン袋(高密度ポリエチレン袋)に入れて湯せんします。無洗米も水と一緒に入れて湯せんします。(冷えたおにぎりと水でも大丈夫)
ポリエチレンには高密度ポリエチレン(HDPE)と低密度ポリエチレン(LDPE)があって、パウチクッキングに使用できるのは高密度ポリエチレンです。低密度ポリエチレンやビニール、ナイロン袋は熱に弱く、穴があくので使用に適していないそうです。
P1250787 焼きあがったパンです。
ちゃんと膨らんで出来上がりました。
カレーとパンを食べながら、引馬さんに色々なお話をしていただきました。
非常食の家庭内備蓄については、家族4人だとそろえるだけで十万円近くかかってしまうので、日頃から、冷凍食品や缶詰などを使ったら買い足すというふうにして備えておけばいいそうです。
その他、ツナ缶にタコ糸を刺し火をつけると灯りとして使える、 ゴミ袋でポンチョを作って雨合羽や防寒として着たり、新聞を服の間に入れるだけで寒さをしのげる・・・
P1250779_2 といった智恵を教えて頂いた中で、参加者みんな(私たちスタッフも)が、感心した智恵があります。
断水時のトイレの使用法です。
猫のトイレの砂を便器にゴミ袋を張った中に入れておきます。固まった砂は原料が紙や木片なので、使用後は燃やせます。

本当にいろいろ広範囲にわたって話して下さり、みなさん有意義な時間を過ごせたと喜んでいました。
参加者の方とお話する中で、それぞれの地域で助け合いの組織や仲間づくりの必要性も感じました。
そして近い将来に起き得る地震に対しての具体的な知識を知って、備えていくことも大事なんだと思いました。

10時~15時と長い時間でしたがあっという間に過ぎていき、役立つ知識を吸収できたようです。引馬先生、参加者のみなさん、お疲れさまでした。

来年はじめに防災講座2回目3回目を予定しています。
広報でお知らせしますので、ご興味のある方はお申し込み下さいね。

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